結城紬
(ゆうきつむぎ)
- 産地:
茨城県、栃木県
説明
茨城県結城市、栃木県小山市一帯で織られている絹織物。「大島紬」と並ぶ高級紬です。
この地域は古くから養蚕が盛んで、鬼怒川は「絹川」、小森は「蚕守」と表記された時代があるなど、養蚕にまつわる地名が多く見られました。
崇神天皇の時代に、多屋命という人が現在の岐阜県にあたる美濃国から久慈郡に移り住み、「長幡部あしぎぬ」と呼ばれる織物を始め、それが伝わり結城紬となったという伝承があります。
奈良時代には「あしぎぬ」が常陸国から朝廷に納められいたそうです。
鎌倉時代には「常陸紬」と呼ばれており、この地を統治していた結城氏によって保護育成され、1602年に結城紬と名づけられました。
江戸時代初期の代官である伊奈忠次が信州上田や京都西陣から技術を導入し、創作・改善したことにより結城紬は一層有名になっていったと言われています。そして、明治時代には大衆の間にも愛用されるようになり、人気と需要は更に伸びていきました。
現在、着物の需要の低下などの影響で生産量は減りつつあり、後継者不足の問題もあります。
そんな中、2011年4月から栃木県小山市は、結城紬で仕立てた着物の購入費の一部を助成するなど生産振興事業に取り組み始めました。また、大学の研究室や保存会などが、結城紬の伝承の技法と逸品を守り続けようと活動しており、後継者も少しづつですが育っています。
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