館山唐棧

館山唐棧
(たてやまとうざん)

  • 産地:
    千葉県
カテゴリー:

説明

千葉県館山市で生産されている綿織物。細手の木綿糸を天然の草木で染めた縞柄模様が特徴です。砧打ちをするので、絹織物ような風合いと光沢があります。

唐棧は、安土桃山時代の頃にオランダ船によりインドからもたらされたのが始まりだと言われています。「棧留縞」や「唐棧留」とも呼ばれていました。

上流階級の者だけが身につける高価な舶来品でしたが、1830年~1843年の天保の改革により、絹織物の着用が禁止されたため、絹に代わる織物として大流行。当時、唐棧織は日本各地で生産されていましたが、なかでも埼玉県の川越で生産されていた川越唐棧は名高かったそう。

館山の唐棧織は、1890年頃に川越の職人より唐棧織の技法を学んだ齊藤茂助が、その技術を館山に伝えたことから始まりました。以来、齊藤家では三代にわたり伝統が受け継がれています。

かつて大流行した唐棧織も化学繊維や洋服の普及などによって衰退し、現在、唐棧の伝統技法を伝承しているのは館山の齊藤家1軒のみとなっています。

■館山唐棧の商品Pick Up