博多織
(はかたおり)
- 産地:
福岡県
説明
福岡県福岡市の博多を中心に生産されている織物の総称。特に有名なものは、独鈷模様と横畝の現れた堅い織り味が特徴の「献上博多」です。
江戸時代に、筑前福岡藩の初代藩主である黒田長政が、「独鈷と華皿文様」の博多織を毎年幕府に献上したことから、それが「献上博多」や「献上柄」と呼ばれるようになりました。
筑前福岡藩は、献上品の品質保持のために織屋株制度を敷いて、織元を12戸に限定したため、江戸時代を通して品質を維持することに成功しましたが、その反面、西陣織などのように産業として大きく発展しなかったともいわれています。
その後、明治時代に織屋株制度が廃止され自由競争になったことで業者が増え、また、品質低下を防止するため、1880年に現在の博多織工業組合にあたる博多織会社が設立。
1885年には、ジャカード機やドビー機が導入されたことにより本格的な機械織生産が始まり、第二次世界大戦後に生産量が過去最高になりました。
現在、後継者不足が進んでいますが、2006年4月に博多織の発展と次世代職人の育成を目的としたNPO法人「博多織技能開発養成学校」が設立され、積極的に後継者の育成が図られています。
ちなみに、福岡市の地下鉄「博多駅」のシンボルマークには献上柄が使われています。
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