銘仙(めいせん)の着物とは
銘仙は、実用的な着物として、戦前の大衆が盛んに着ていた着物です。外国文化や風刺を取り入れたものも多く、大胆な柄と色が特徴的です。
伊勢崎・足利・秩父などが産地でしたが、今ではほとんど生産されていません。
2000年代初頭にあった「アンティーク着物ブーム」の火付け役とも言える存在の着物になります。
以下、主な産地ごとの銘仙について簡単に紹介してきますね。
伊勢崎銘仙(いせさきめいせん)
伊勢崎銘仙は、群馬県の伊勢崎市周辺で生産されていた銘仙の一種です。
絣柄を特徴として、大量に生産されていましたが、戦後、銘仙の衰退とともに同じく衰退し消えていきました。
足利銘仙(あしかがめいせん)
足利銘仙は、栃木県の足利市周辺で製織されていた銘仙の一種です。
本銘仙・文化銘仙・模様銘仙などがあり、また、柄も縞・絣模様など、多くの種類の銘仙が流通していました。
秩父銘仙(ちちぶめいせん)
秩父銘仙は、埼玉県の秩父地方で生産されていた銘仙の一種です。
「秩父縞」と称していたもので、銘仙の中でも質が良いことから人気がありましたが、戦後、他の銘仙と同様、衰退し見られなくなりました。
八王子銘仙(はちおうじめいせん)
八王子銘仙は、東京都の八王子市周辺で織られていた銘仙の一種で、ほぐし銘仙が多くを占めていました。
なお、八王子は近年では銘仙でなはく、ウール織物で知られています。
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