着物を自分らしく着こなすために、また、着物をもっと楽しむために、着こなしの上で重要なものが着物の小物です。
着物を着たときに、全体のバランスを取ってくれたり、その色合わせや組み合わせで、大きく印象が変わります。帯揚げ・帯締め・帯留めなど、小物にこだわるのも着物の楽しみ方のひとつです。
ということで以下、主な着物の小物をまとめて紹介していきますね。
主な着物の小物一覧
帯締め
帯がほどけないように、帯の上中央に最後にしめる紐のことです。
帯を結ぶための小物ではありますが、装飾的な役割も強く、着付け用の小物というより、着こなしのための大切なポイントになります。
打紐や組紐、芯を入れて丸く仕立てた丸ぐげ、革製のものもあります。
帯揚げ
帯のお太鼓の部分の上の形を整えるためのもので、季節やそのとき着ている着物・帯と合うようにコーディネートします。
色や柄や素材が豊富なので、センスの見せ所です。半衿と合わせるとおしゃれになります。
帯留め
装飾用の小物です。本来は帯締めの両端につけた金具でしたが、現在は帯締めに飾るブローチ状の留め物のことです。
素材は鉱物・植物・織物と様々で、ブローチをそのまま使う人もいます。
アンティークのブローチから、箸置きに金具をつけて帯留めにするなど、手軽に個性を出せる着物の小物になります。
三分紐
普通の帯締めより少し細い紐です。
その細さのために帯留めがより引き立つので、帯留めを目立たせたいときにおすすめの着物の小物になります。
チロリアンテープやレースのリボンを三分紐の変わりにしている方も多いようです。
根付
巾着や小銭入れなどを、帯に挟んで提げるときに、取りだしやすいようにつけたものです。帯の中に完全に入ってしまわないように、という目的もあります。
ストラップを根付変わりにして楽しんでいる方も多いようですが、ストラップの「小さいのに凝った作り」は、根付が原点と言われてるみたいですし、ある意味、めぐりめぐって元に戻ったという見方もできるかもしれませんね。
髪飾り
くしや簪(かんざし)などの髪飾りは、べっ甲や真珠など礼装用のものから、プラスチックの気軽なものまであります。
また、古布を使った髪飾りから、コサージュ風の大ぶりな髪飾りまで、多種多様です。
コート
礼装用には豪華で格のある柄や素材のものを、おしゃれ着用にはウール素材のもの、というふうに着物の格とTPOに合わせて選びます。
基本的に、洋服のときと同じように考えて良いです。
ショール
羽織を着るにはまだ早い、または羽織ではもう暑い、そんなときに一枚あると便利なアイテムです。
羽織を着ているときにも、マフラー変わりになるので便利です。カシミアのショールやレースで、透け感を出すのもお洒落ですね。
羽織
着物の上に着る丈の短い衣のことですが、身丈の長さはその時の流行によって変わります。コートと違って、室内でも脱がなくていいです。
胸元で紐を結び、衿は外側に折って着ます。
道行
外出の際に着る、和装用のコートの一種で、普通は着物の上から着るものですが、羽織に上から着ることもあります。
衿の部分が羽織と違って角形に開いています。
草履
振袖などの礼装にはかかとの高い草履、それ以外にはかかとの高さが2センチ~3センチのものが定番です。
鼻緒を選べるものもあり、足袋と草履の組み合わせを楽しむのも足元のおしゃれです。
かかとが高いほど格が高くなります。
下駄
主に、白木の下駄と塗りの下駄があります。
浴衣のときに履く下駄は、どちらでも良いですが、素足で履くと足形がつくので塗り下駄のほうが無難かと思います。
専門店では、気に入った鼻緒を選んですげてもらうこともできます。着物のはぎれや古布で鼻緒を作ってもらうのも楽しそうですね。
爪皮(つまかわ)
雨のときや防寒目的に、下駄の歯にゴムをひっかけて使うものです。
下駄の足先部分にカバーがかかる形になるので、見た目は「和風スリッパ」みたいなのをイメージしてもらったらわかりやすいと思います。
防寒や雨の為だけでなく、着物の小物のひとつとして楽しめます。中にはフェイクファーで作られたものもあったりします。
バッグ
着物の柄や帯、格などが合わないと、思った以上にちぐはぐな印象になるので気をつけましょう。
カジュアルな場であれば、和装用のバッグ・洋装用のバッグのどちらもあまりこだわらずに持っていて大丈夫です。
風呂敷
江戸中期以降に風呂屋で、浴衣や手ぬぐいを包んだことが由来の、包むことを目的とした布です。
何でも包めて運べるので、一枚着物の袂(たもと)に入れておくと便利です。
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